趣味で計算流砂水理 Computational Sediment Hydraulics for Fun Learning

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趣味で調布市の水防計画を立案する:被災履歴のレンダリング

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ようやく新たなプロジェクトが始動しました。 テーマは「趣味で調布市の水防計画を立案する」です。 要はコンサルがやるようなことを趣味でやってみようということです。 なぜ調布市かは深い理由はないです。ちょっと思い入れがあるだけです。

まずは水害履歴マップを作ってみました。

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webアプリはこちら(フリーのサーバのため少し起動に時間がかかります。chrome, firefoxが推奨です。)

webアプリの詳細は別記事に書きます。

はじめに

水防計画は現状分析→課題抽出→対策検討のように進めます。まずは現状分析ですがその手法はいろいろあります。その一つとして水害履歴の分析を行います。

参照データ

分析

イベントごとの浸水家屋数をみると、1976/9/9:64軒,2005/9/4:141軒,2019/10/12:152軒が上位3イベントとなっている。1976年は少し古いので、2005年、2019年の出水についてもう少し詳しく分析してみましょう。

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2005年のイベントは東京都西部で局所的な豪雨により浸水被害が発生しました。

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一方、2019年は台風による多摩川上流部の大雨により多摩川の増水により浸水被害が発生しました。

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両者を比較すると浸水家屋数は同程度にも関わらず、浸水箇所が大きく異なることがわかります。 前者は都市河川等小規模支川の川沿いで被害が発生しています。一方,後者は多摩川沿いのみで被害が発生しています。 多分この2つが浸水形態として想定されるのかなと思います。

ということで、次回はこの2つのイベントの物理現象をもう少し詳しく分析していきましょう。