趣味で計算流砂水理 Computational Sediment Hydraulics for Fun Learning

数値計算とか河川工学とかプログラミングのことを書いています

MENU

備忘録:プロキシ環境下でOpenFOAM11をWindows11-WSL2:Ubuntu22.04にインストールする(2024-09)

スポンサーリンク

 

 

 

久しぶりのOpenFOAMです。

Windows11-WSL2:Ubuntu22.04にOpenFOAM11をインストールしますが、今回は社内環境等を想定してプロキシ環境下での方法をまとめておきます。

他のUbuntuのバージョンでも概ね同様かと思います。



Ubuntuのプロキシの設定

Ubuntuのプロキシ設定ですが、今回使用するaptとwgetのみ設定方法を以下に示します。

  • apt

/etc/apt/apt.confに以下を追記

Acquire::http::proxy "http://ID:PASS@proxyserver:8080/";
Acquire::https::proxy "http://ID:PASS@proxyserver:8080/";

/etc/wgetrcの該当箇所のコメントアウトを外して記入

http_proxy = http://ID:PASS@proxyserver:8080
https_proxy = http://ID:PASS@proxyserver:8080

参考サイト

どうしてもID,PASSを設定ファイルに書きたくない方へ

かなり手間はかかりますが別の方法もあります。以下の過去記事を参照下さい。

備忘録:WSL2のSymantec Endpoint Protection問題についての暫定的な対策 - 趣味で計算流砂水理 Computational Sediment Hydraulics for Fun Learning

OpenFOAMのインストール

今回はOpenFOAM11をインストールします。

基本的には以下の参考サイトのとおりですが、

OpenFOAM の Windows へのインストール - XSim

wgetSSL関連で引っかかる場合は、以下を参考にオプション:--no-check-certificateを付けましょう。

備忘録:Ubuntu、プロキシ環境でのssl認証の設定(ssl_verify):(おまけ:intel oneAPIをUbuntu 18.04にインストールする2023年1月時点) - 趣味で計算流砂水理 Computational Sediment Hydraulics for Fun Learning

sudo sh -c "wget -O - https://dl.openfoam.org/gpg.key --no-check-certificate > /etc/apt/trusted.gpg.d/openfoam.asc"
sudo add-apt-repository http://dl.openfoam.org/ubuntu
sudo apt-get update
sudo apt-get -y install openfoam11

次に、wslの起動時にopenfoamの設定を反映するために、.bashrcを以下のとおりに編集します。

echo "source /opt/openfoam11/etc/bashrc" >> $HOME/.bashrc
source $HOME/.bashrc

ここで一旦WSLをアップデート、再起動しておきましょう。 PowerShellを起動し、以下のコマンドを実行

wsl --update
wsl --shutdown

OpenFOAMの実行

インストールが完了したら、テスト計算を実行してみます。

今回はチュートリアルより以下のサイトを参考に、「ビル群の周りの風環境」を計算します。

ビル群の周りの風環境 - XSim

バージョンによりフォルダパスは変更になることがあります。

WSLを起動し、作業ディレクトリに移動して以下を実行します。 コマンドは、windAroundBuildings/直下のAllrunファイルのとおりです。

# copy
cp -r $FOAM_TUTORIALS/incompressibleFluid/windAroundBuildings .
cd windAroundBuildings/
# mesh
surfaceFeatures
blockMesh
snappyHexMesh -overwrite
# run
foamRun
# viewer
paraFoam

計算時間は数分程度で完了後にparaviewが立ち上がります。 paraviewを操作すると以下が確認できます。

  • 計算メッシュ

  • 任意面の流速分布:Sliceを作成

なお、今回WSL2にGUIを設定していないですが、現状のWSL2のUbuntuでは標準で搭載されており、いくつかのアプリケーションではGUIが使えるようです。

WSL で Linux GUI アプリを実行する | Microsoft Learn

WindowsのスタートメニューにUbuntuのアプリケーションが表示される。なんか衝撃的ですが、使い道はあるかな。。。