私も全然答えられず、ある方に相談してみました。答えられる範囲とあわせて列挙します。
乱流拡散は渦動粘性係数で解釈はあってますか?
はい、そのとおりです。
乱流拡散の値は摩擦速度から算定する例のあれですか?
αhu*の水深積分する前の形です。h/2で極大となる形です。ただ、これだけを使うとおかしくなります。後述します。
もし摩擦速度から算定する場合、3次元での考え方を教えて下さい。
鉛直方向と水平方向の考え方があれば教えて下さい。
まとめて答えます。
- 通常の0方程式で問題無いと思っておりましたが、実際に計算してみると全然駄目です。 がこれも間違いでシンプルな現象では0方程式で問題ないはず。むしろ底面等がしっかり評価できていないため。
- 三次元解析で詳細な流れ場を理解するためには、当然渦動粘性係数がネックになります。上記のとおり、水深方向分布は概ねわかりますが、流下方向、横断方向のそれらは評価できません。ということは、通常の係数を用いたk-εでも駄目です。
- 本気でやるなら、LESを使うのが妥当であるが、それに見合った底面、壁面、水面の境界条件が必要。
- そもそも河床変動程度の現象では不要なのでは。
- 例えば、植生域周辺で生じる乱流でも0方程式で評価できるため、まずそれで現象を理解し、k-ε、LESを適用性を検証する方が良いのではないか。
ざっとそんな感じです。
0方程式モデルのνtですが、κ/6は等流でのu'w'での水深平均値です。 その大きさは、z方向 < y方向(z方向の数倍) < x方向(y方向の倍)のオーダーだそうです。
そんなことを考えていると、平面二次元での新たな疑問が。
κ/6を使っているが、これは等流でのu'w'での水深平均値のため、v'w'で使ってもいいの?
概略をつかむ上ではそれほど問題じゃないようです。よって、 三次元でも等方でκ/6でもちょっと小さくなる程度で問題ないとのことです。
このあたりの概略は、関根先生の本(P.59あたり)で理解できます。詳細になるとNezu and Nakagawaが必要になるかと。何とかして手に入れようかな。
さらに思い切ってこんなことも聞いてみました。
計算上の疑問ですが、長田さんの二次元の場合は、レイノルズ応力を格子交点で評価しています。これと同様の計算をやろうとすると8点で平均を取る形になります。さらに運動方程式内で微分する際には4点の平均を取る形になります。これでのいいのでしょうか?
さすがにやり過ぎなので、手間ですが個々の運動方程式ごとに定義したほうが良い。結局4点平均になりますが。
もう少しまとめたかったのですが、年末にかけて時間が取れそうにないので、とりあえず現段階のソースをdropboxにアップします。何かの参考になればと。乱流モデルは渦動粘性係数が一定値です(ダムブレークような現象ではNG)。ダムブレークのスナップショット以下に添付します。動画は重すぎて作れませんでした。
それと昨日の件で若干気になりましたが、SMACとHSMACって解いている結果って基本は一緒ですよね。行列かニュートン法かなので、CADMASは、SMACを使っているので行列の計算が高速なんだろうと思ってました。