趣味で計算流砂水理

趣味で計算流砂水理 Computational Sediment Hydraulics for Fun Learning

数値計算とか河川工学とかプログラミングのことを書いています

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多分どこよりも速い:千曲川破堤氾濫地区の再現計算(速報)

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千曲川の破堤による氾濫地区について,速報として再現計算をしてみました。 計算条件は得られる情報で以下のとおりにしました。

  • 地形条件は国土地理院の5mメッシュ
  • 氾濫条件は,破堤幅70m,越流水深1mで,本間の越流公式(完全越流)で計算すると,約100m3/sのため,連続式の右辺の同量を加えた。つまり,フラックス0の水塊がある状態。計算は,10 x 10mのメッシュで計算したため,0.2cmづつ5メッシュに分割して設定。

右側のツールバーのwheel zoom等で拡大,縮小できます。

計算結果

水深と流速ベクトルを図化しました。 右側のツールバーのwheel zoom等で拡大,縮小できます。

  • 破堤30分後

車両基地のほうに向かって一直線です。相対的に低いようですね。

  • 破堤1時間後

盛土があるのか南北方向に広がります。

  • 破堤3時間後

車両基地はアウトですね。どんどん広がります。

  • 破堤10時間後

浅川の左岸側まで広がりました。地形条件がおかしい?

地理院の情報と比較すると浸水範囲が狭いので,氾濫流量が多いか氾濫時間が長いのかどっちかだと思います。引き続き検証してみます。

浸水深の情報は地理院より公開されておりますので,それも参照下さい。 https://www1.gsi.go.jp/geowww/201910/shinsui/01_shinsui_chikuma.pdf

その他

  • 数値計算は,現象を理解するためには有効な手段の一つなので,今後の河道計画,都市計画の立案,見直しの基礎資料になるかと思います。
  • ご依頼いただければ,他地域も計算します。

ソースコード

MITライセンスですべてオープンにしております。ご活用下さい。

github.com

高設定のためモジュールは以下の参照

computational-sediment-hyd.hatenablog.jp